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バレンタイン・デー 2月14日

バレンタイン・デーの起源については、長年の間にさまざまな説が出ている。バレンタイン・デーの最も古いシンボルの一つがキューピッドである。キューピッドはローマ神話の愛の神で、弓と矢を持った子どもの天使の姿をしている。

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(© AP Images)

バレンタイン・デーは、ローマの殉教者バレンタインにちなんで名付けられているが、ローマの殉教者の歴史には「バレンタイン」という人物が2人いる。一人は、西暦300年ごろ生きていたキリスト教の牧師で、ローマの神々を崇拝することを拒否しキリスト教を説いたという理由で投獄された。彼は、看守の盲目の娘の目を見えるようにしたとも言われている。このバレンタインは2月14日に斬首刑に処されたが、伝説によると、その前夜、看守の娘に別れの手紙を書き、「あなたのバレンタインより」と署名したという。

当時、毎年2月14日ごろにローマの祭日があり、ルペルカルの洞窟の近くで「ルペルカリア祭」という祭が行われていた。この洞窟は、神話でローマを建国したとされるロムルスとレムスがオオカミの乳をもらって育ったと言われる場所である。この祭日が、多産と豊穣を祝うものであったこと、そして若い男性が若い女性の名前を自由に選んで祭に同伴したことなどから、この古代の祭がバレンタイン・デーにつながったのかもしれない。

中世には、この日に恋人を選ぶという習慣がヨーロッパ各地に広がり、さらにこれが初期のアメリカの植民地にも伝わった。1700年代になると、バレンタイン・デーには若い男性が自分の服のそでに恋人の名前を書く習慣が生まれた。「Wearing his heart on his sleeve(そでに自分の心を着ける、すなわち自分の感情を率直に表す)」という表現は、おそらくこの習慣に由来するものと思われる。また昔から、2月14日には鳥がつがいとなる相手を選ぶ、という言い伝えもある。

このようにバレンタイン・デーの由来にはさまざまな説があるが、今日では恋人たちのための日となっている。この日は、友人や愛する人に、相手を想う気持ちを伝える日である。特別な相手にチョコレートを贈ることもある。また、花を贈ることもあり、特に、愛を表す赤いバラは人気がある。そして、自分の「バレンタイン(愛する人)」にカードを送る人も多い。このカードも、聖バレンタインが牢獄から送った手紙にちなんで「バレンタイン」と呼ばれている。バレンタインのカードは、感情的でロマンチックで、心のこもったものもあれば、ユーモアにあふれたものや友情を表すものもある。告白する勇気のない人は、匿名のカードを出したり、「あなたのひそかな崇拝者」と署名をしたりする。

(© AP Images)

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米国人は、老いも若きもバレンタイン・カードのやり取りを楽しんでいる。バレンタイン・カードはハートの形をしていたり、愛のシンボルであるハートやキューピッドの絵が描いてあったりする。小学校によっては、子どもたちが同級生一人一人のためにカードを作り、それを飾りの付いた郵便箱のような大きな箱に入れる。2月14日に先生が箱を開け、子どもたちにカードを配る。それぞれが自分宛ての何枚ものカードを読んだ後で、小さなパーティーを開いておやつを食べることもある。色とりどりの紙をハートの形に切り抜き、レースやリボンなどで飾った手作りのバレンタイン・カードには、送る人の気持ちがこもっている。

手作りのバレンタイン・カードには、次のような韻を踏んだ短い詩が書いてあることがよくある。

Roses are red
バラは赤く

Violets are blue
すみれは青く

Sugar is sweet
砂糖は甘く

And so are you!
そしてあなたも!

全国の新聞は、あらゆる年代の人のために、バレンタイン・デーのメッセージを掲載するサービスを提供している。告白したい相手だけでなく、親友、息子や娘、親、知り合い、そして50年間連れ添っている配偶者などに宛てたメッセージが、わずかな料金で、2月14日の新聞の特別な紙面に載せられる。自分に宛てられたものではなくても、こうしたメッセージを読むのは楽しく、心が温まる。メッセージでは、愛する人への呼称である「シュガー・ランプ」「テディ・ベア」「スイート・パイ」「ハニー」などを使うことも多い。また、「forever」を「4-ever」と書くなど、単語を略すこともある。

To my Sugar Lump,
Luv U 4-Ever.
Your Teddy Bear


出典:Valentine’s Day: February 14 – Celebrate! Holidays in the U.S.A.
*上記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

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