環境・科学技術
宇宙研究
使い捨て型ロケットは、人工衛星だけでなく有人宇宙船の打ち上げ手段をもたらした。1957年、ソビエト連邦は初めての衛星スプートニク1号を打ち上げ、1958年には米国がエクスプローラー1号で続いた。初めての有人宇宙飛行は、1961年春に達成され、先ずソビエトの宇宙飛行士ユーリー・ガガーリンが、その後を米国の宇宙飛行士B・シェパード. Jrとジョン・H・グレン. Jr が追い、2人は1962年に地球の軌道を周回した初めてのアメリカ人宇宙飛行士になった。初期における米国の最も重要な功績は、人による月の探査である。ジョン・F・ケネディー大統領は1961年5月25日、次のように宣言した。“私はこの国が、ここ10年が過ぎる前に人を月に送り、そして無事に地球に帰還させるという目的を達成すると約束する、と信じる”。ケネディー大統領の挑戦は、1969年7月20日、ネル・アームストロングが月面に足跡を印して実現された。
1984年、一般教書演説でロナルド・レーガン大統領は恒久的な有人宇宙ステーションの開発を指示した。この分野での最初の試みはNASAのスカイラブ計画であった。その計画は、長期有人宇宙飛行の成功裡に運んだ実験としての役目も果たした。1986年には、デザインが複雑で巨大な、多目的をもつ施設を描き出していた。1991年NASAは、スペース・ステーション・フリーダムと名づけられた、構築し直した計画を公表した。
当時、ロシアは長期有人宇宙飛行について長年の経験を有していたが、国際宇宙ステーション(ISS)として知られる共同施設を建設するために、1993年、同国のサリュート・アンド・ミールステーションで、日本、カナダ、ヨーロッパの宇宙機関などの他の国際パートナーと提携した。1998年、米国はミールへの一連のシャトル任務を実施し、7人のアメリカ人宇宙飛行士がミール上に数日延長して滞在した。ISSでの恒久的な居住は、2000年10月31日のエクスペディション・ワンの乗員打ち上げ、11月2日のドッキングで始まった。
2004年1月14日、ジョージ・W・ブッシュ大統領は新たな宇宙政策「宇宙探査ビジョン」を発表した。このビジョンは、シャトルを引退させて新たな多目的型の乗員探査車両を開発することによって、人を月に送り返し、火星に送り込む必要がある。この包括的なビジョンには、ロボットによる科学的探査と技術開発も視野におさめられている。
1969年の月着陸に至る初めの試験的な段階から現在の再利用可能なスペースシャトルまで、米国の宇宙開発計画は、応用化科学の息を呑むような展示をもたらした。通信衛星はコンピュータデータ、電話、ラジオやテレビ放送を伝送する。気象衛星は猛烈な嵐に備えた早期の警告を出すのに必要なデータを提供する。宇宙開発計画は、日常使う数千の品物―ランニングシューズに使われる軽量素材から病院で利用される呼吸監視モニターにいたるありとあらゆるもの―を生み出した。1961年以来、400人以上の人類が危険を冒して宇宙へ飛び立った。今、国際宇宙ステーション上では宇宙飛行士達が、地球上の暮らしを向上させ、地球外に暮らしを拡大するために奮闘している。
— 米国国務省国際情報プログラム室出版物およびその他の政府刊行物より —
- A Timeline of Rocket History – NASA/Marshall Space Flight Center
- President Kennedy’s Special Message to the Congress on Urgent National Needs – John F. Kennedy Presidential Library and Museum , May 25, 1961
- President Nixon’s 1972 Announcement on the Space Shuttle – Jan. 5, 1972
- President Reagan’s 1984 Statement on the International Space Station – Excerpt from the State of the Union Address, Jan. 25, 1984
- Basics of Spaceflight – Jet Propulsion Laboratory, California Inst. of Technology
- Jet Propulsion Laboratory – California Institute of Technology
- Astrogeology Science Center – U.S. Geological Survey
- Space Exploration – Library of Congress
- USGS Astrogeology: Technology U.S. Geological Survey