国務省出版物
気候変動解決へのパートナーシップ – はじめに
はじめに
問題の解決が非常に難しい場合、いかに固い決意をもってそれに取り組んでいる関係市民、政府、企業、その他の組織でも挫折することがある。関係者が うまく連携すれば、多様なパートナーが持つ補完的な技能と才能を活用し、創意と洞察の相互作用を引き起こし、共同行動を通じて、パートナーたちの問題解決 能力を飛躍的に向上させることができる。企業、学界、コミュニティー組織の間や、地方自治体と中央政府の間のパートナーシップは、世界的な気候変動への対 応が求められるなかで、おそらく必要な手だてになるだろう。
『eJournal USA』本号では、今日の気候問題にかかわっているパートナーシップの形態について、すでに実績のあるものを１つ、提案段階にあるものを1つ紹介する。こ のうちテスト済みのモデルは、長期的な前進を目指して、個人の行動とビジネス慣行に影響を与えることに焦点を合わせている。もう1つのモデルは、直ちに利 益をもたらす市場性のある製品を、パートナーが開発できるような創造的環境を育てることに重点を置いている。本号に掲載している6件の事例研究は、すでに 実際に稼働しているモデルを例証している。このほか、投資家組織の代表が、環境を損なわないビジネス慣行は単に他を利するだけではなく、自社の最終的な利 益にも貢献することを説明している。
気候変動という真にグローバルな課題を解決するには、多様で多くの人々と組織の貢献が必要となろう。効果的なパートナーシップは、そうした人々と組織が現在求められている解決策の多くをもたらすための力になるであろう。
