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21世紀の農業 – 水がすべてを支える

水がすべてを支える

何世紀にもわたる経験と技術の進歩により、今日の農業従事者は、何千年も前に地面から作物をこすり取っていた最初のころの農民とは別の存在になっているが、共通点が1つ残っている。それは、農業には水が必要だということである。農業は地球上にある淡水の90%を消費しており、これは工業用水や生活用水をはるかに上回る。

世界の人口が増加を続ける中で、そのニーズを満たすために農業生産を拡大するには、水の安定供給を確保することがきわめて重要な要因になる。課題は、水一滴一滴の効率を高めることにある。国連食糧農業機関によると、開発途上国の灌漑(かんがい)地面積は2030年までに34%の増加が見込まれているが、食用作物の生産に使われる水の量は、灌漑方法の改善により、14%の増加にとどまるという。

では、食用作物を育てるにはどれくらいの水が必要だろうか。もちろん、作物が違えば、必要な水の量も大幅に異なるが、一般的に言って、平均的な人1人が1日に消費する食料を育てるには2,000〜5,000リットルの水が必要になる。

米国環境保護庁は、各種の食料を生産するのに必要な水の量を次のように推計している。

水の量 食料
15リットル ミルク4リットル
1,514リットル 鶏1羽の飼育
22.71リットル フライドポテト1人分
52.23リットル オレンジ1個
378.54リットル スイカ1個
567.8リットル パン1斤
132.48リットル 米1食分
454.24リットル 卵1個

 

 

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米国第1位の農業州カリフォルニアのサンタリタヒルズ地区の、
夕日に照らされる灌漑風景(©EdDarack/ScienceFaction/CORBIS)

 

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稲作で使われる水をたたえるバリの棚田。全世界の作物別耕作範囲の広さで、
稲は第2位を占める(©LouiePsihoyos/ScienceFaction/CORBIS)

出典:eJournal”21st-CenturyAgriculture”
*上記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

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