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21世紀の農業 – バイオエネルギー:利用可能、再生可能、持続可能

バイオエネルギー:利用可能、再生可能、持続可能

バイオエネルギーは最近まで生きていた生物に由来するエネルギーである。

バイオエネルギーは気候変動の原因にはならない。なぜなら、バイオエネルギーが作り出す二酸化炭素(CO2)は、最近まで生きていた別の生物の形で 大気中に存在していた炭素に由来しているからである。他方、化石燃料は温室効果ガスを大気中に放出するが、これはもともと地球の内部に閉じ込められていた ものである。

バイオマスとは、ある一定の生息地の中にいる生物の集合体である。木材など普通に燃料として使われるものだけでなく、農業廃棄物、家畜の糞、自治体 が回収する都市ゴミ、産業廃棄物など通常はゴミとみなされる多くのもの、および燃料用に栽培される一部の農作物もバイオマスに含まれる。バイオマスには魅 力的な特徴がもう1つある。バイオマスは大抵どこにでもあるもので、一部の国にだけ集中しているものではないということである。

 

wwwj-ejournals-agriculture10aブラジルのバイオ燃料企業のエタノール貯蔵タンク。中のエタノールは隣接する畑で採れるサトウキビを原料としている(© AP Images/Victor R. Caivano)

バイオマスは天然資源を枯渇させることなく栽培、収集、使用、置き換えが容易にできる。従って、バイオエネルギーは再生可能であるだけでなく、持続可能でもある。

エタノールは酒類や医薬品に使われる場合はエチルアルコールというが、このエタノールは現在米国で最も広く使われているバイオ燃料である。米国にお けるトウモロコシ収穫量の約3分の1がエタノールの生産に向けられている。このような状況により、米国のエタノールの年間生産量は2003年以降3倍に増 加している。2009年には約340億キロリットルのエタノールが米国で生産された。

米国エネルギー省は、農作物や森林廃棄物などの豊富なバイオマス資源をもとに輸送用液体燃料を開発する、費用効率の高い新たな方法の研究を支援している。

 

 

バイオ燃料の原料
第1世代
(完全に実用化されている技術)
原料 用途
トウモロコシ、サトウキビ、糖液、ソルガム エタノール
大豆その他の植物油、再生油脂、牛脂 バイオディーゼル

 

第2世代
(新しい技術)
原料 用途
トウモロコシの茎、麦わらや稲わら、家畜の糞尿、 バガス(サトウキビやモロコシの茎の絞りかす)な どの農業廃棄物 メタン、セルロース系エタノール、発電所
伐採残渣(ざんさ)や木材など、森林のバイオマス セルロース系エタノール、発電所
都市廃材、埋め立てゴミ メタン、セルロース系エタノール、発電所
スイッチグラス、ススキ、クサヨシ、サトウモロコ シ、アルファルファなどの草本植物 セルロース系エタノール、発電所
ヤナギ、ハイブリッドポプラ、ハコヤナギ、スズカ ケノキ、ユーカリなど、短期輪作の木質作物 セルロース系エタノール、発電所

 

上記の情報の出所は、バイオマス研究開発委員会が作成した『米国のバイオマス原料の経済学:文献の再検討』


出典:eJournal “21st-Century Agriculture”
*上記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

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Bioenergy: Available, Renewable, Sustainable