国務省出版物
米国でお会いしましょうー米国内の移動
ジェーン・レビア
多くの外国人旅行者は、米国内の移動手段が日ごろ使い慣れているものとは違うと感じるでしょう。ジェーン・レビアは旅行・交通ジャーナリスト。
広い米国を動き回るのは、ほかの一部の国の中を旅行するのとは勝手が違います。米国の一部の地域は人口が密集していますが、ほかの地域はそうでもありません。このことは、特定の都市、とりわけ大規模な都心部を持つ都市では公共交通機関がいろいろ選べますが、ほかの地域では、地理的・経済的理由から自動車への依存度が高くなるということを意味します。ですから、ある土地から別の土地への移動は、飛行機、電車、バスを使うか、自分で車を運転するか、あるいはその組み合わせということになるでしょう。
米国内では、ある地域から別の地域への移動には、時には同じ地域内を移動する場合でも、飛行機がよく使われます。
日本や中国、そしてヨーロッパの多くの国では、例えば日本の新幹線やヨーロッパのユーロスターのような高速鉄道が大変発達していますが、米国ではそれほど一般的ではありません。全国的な鉄道網を持つアムトラックが、北東回廊線(ノース・イーストコリドー)沿いに特急列車アセラを運行しているだけです。アセラはボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、ボルティモア、ワシントンを高速で結び、便数も多く出ています。アムトラックは、「カリフォルニアゼファー」や「コーストスターライト」など、米国西部を走る観光用列車も運行しています。
グレーハウンドやトレイルウェイズなどのバス会社は、米国全土に長距離バスの路線を持ち、頻繁に運行しています。またメガバスやボルトバスなどの地方のバス会社は、人気のある路線で割引運賃を提供しています。
都市部では、いろいろな公共交通機関を利用することができます。ニューヨークなどの大都市でしたら、広い範囲にわたるバスや地下鉄の路線網が整っており、便数も多く運行されています。大都市では、観光ツアーを催行している観光バス会社もあります。 それでも米国内を旅して回るのに最適な方法の1つは車を借りることだ、と話すのは、イリノイ州ベルビルの公共政策コンサルティング会社「デモグラフィア」のウェンデル・コックス社長です。
「驚くほど順調に行くし、どこででも借りられます」とコックス社長は言います。
LEC(マサチューセッツ州ケンブリッジの経営財務コンサルティング会社)のダン・カスパー社長は、米国では多くの国よりガソリン価格がずっと安いので、あまり費用のかからないレンタカーの旅ができる、と指摘しています。
「この国の広さや、人口が少なくて公共の乗り物を維持できないような町が多いことを考えると、レンタカーで回る方がいろんな穴場へ行けるでしょう」とカスパー社長。「車でなら、自分のペースで、好きな所へ行けるという柔軟性があります」
米国のレンタカー会社で外国人旅行者が車を借りるには、一般的に言って、有効な運転免許証と大手クレジット会社のクレジットカードの提示が求められます。
*本稿に示された意見は、必ずしも米国政府の見解や政策を反映するものではありません。
*上記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。