国務省出版物
米国の歴史と民主主義の基本文書大統領演説
トマス・ジェファソン 第1回大統領就任演説
1801年
1797年、ジョージ・ワシントンは、アメリカ合衆国第2代大統領ジョン・アダムズに政権を引き渡した。しかし、アダムズはワシントンと同じく連邦党員だったため、多くの面でこの政権移譲は君主から後継ぎへの地位の譲渡と同じようなものだったと見なされた。ところが、1800年の大統領選は厳しい争いとなった。バージニア州のトマス・ジェファソン率いる共和党が得票数では明らかに勝利した。しかし憲法起草者が予見しなかった技術上の問題が発生したため、選挙は下院に委ねられた。
合衆国憲法は、各州の選挙人が大統領と副大統領にふさわしいと思われる人物にそれぞれ1票ずつ、計2票投票するよう規定していた。憲法起草者は明らかに、得票数が最も多かった人物を大統領にし、次点が副大統領となることを意図していた。ところが1800年までに諸政党が形成されており、ジェファーソンは、ニューヨークのアーロン・バーとのコンビで、共和党から立候補していた。同党の選挙人は手持ちの2票のうち1票をジェファソンに、もう1票をバーに入れたが、投票用紙には「大統領」と「副大統領」の別が明記されていなかったため、結果は同数となってしまったのだ。この場合、憲法は、各州がそれぞれ1票を投じる形で,下院が結果を判断することを規定していた。
敗北を喫した連邦党は、自党の候補者を下院に大統領として選出してもらい、選挙結果を帳消しにしようとした。このため厳しい、そしてしばしば辛らつなやり取りがあったが、結局、国民が実際に大統領として選んだジェファソンが勝者となった。その後の憲法改正によって、この問題は是正されはしたものの、先例はすでに確定してしまった。国民の選択が最終決定であり、いずれかの政党が政権を追われた時には、平和的に敗北を受け入れ、次の選挙の機会を待つというものである。
ジェファソンの選出から下院の最終決定までの期間、ヨーロッパから見ていた多くの人たちは、米国がそのうち内戦に突入するだろうと考えた。なぜなら歴史の記録には、ある党派が別の党派に平和裏に権力を引き渡した例がなかったからだ。ところが、問題は解決され政権移譲は静かに進行した。
一部の人々は、ジェファソンが大統領就任演説で連邦党を攻撃し、それまで厳しく批判を続けてきた連邦党の政策を否定することを期待していた。しかし、彼はオリーブの枝を差し出し、民主主義への賛歌として、異なる意見が十分表明されることのできる社会を賞賛した。民主主義社会が繁栄できる唯一の方法は、異論を持つ自由を人々に与えることだ、とジェファソンは呼びかけた。ここでまた、1つの先例が作られた。それは、各政党は、選挙戦がどれほど苦いものになろうとも、その結果を受け入れるだけでなく、国民の幸福を増進するために協力することが期待されるというものである。
<参考資料>
デュマ・マローン『ジェファソンとその時代(Jefferson and His Times)』の第3・4巻(1948年-1981年)
デービッド・シソン『1800年のアメリカ革命(The American Revolution of 1800)』(1974年)
メリルD.ピーターソン『トマス・ジェファソンと新生国家(Thomas Jefferson and the New Nation)』(1970年)
ジェファソン第1回大統領就任演説
友人諸君、そして市民同胞の皆さん
この度、わが国の最高行政職の重責を担うよう命じられましたが、私はここにお集まりの市民同胞のみなさんの前で、進んで私に期待を寄せて下さった方々に対する感謝の念を表します。同時に私は、この職務は私の才能に余るものであることを自覚しており、責任の重さと私の無力さが当然喚起する、ひどく不安な胸騒ぎを感じながら、職務に就かんとしていることを、告白したいと思います。この国は、広大で肥沃な土地の上に広がり、産業による豊かな生産物を携えてあらゆる海を渡り、力を意識して正義を忘れた国々との通商に従事し、人間の目が見通すことのできない運命に向かって足早に進んでいる、台頭する国家です。これらの卓越した特長について熟考し、今日の問題に真剣に取り組んでいるこの最愛の国の名誉、幸福、そして希望を目にするとき、私は職務の大きさの前で、自分の卑小さを感じます。確かに、私が絶望していたら、わが国憲法が定めたもう1つの権威の中には、困難に直面した時に頼りにすべき知恵と、徳と、熱意の源泉があることを、ここにいらっしゃる大勢の方々が私に思い出させてくれなかったでしょう。私は心強さを感じつつ、立法府としての機能を果たす責任を課せられた議員の皆さん、議会関係者の皆さんに、ご指導とご支援を賜りたいと思います。そうすれば、波乱の世界の荒波のただ中に私たち全員が乗り込んだ船を、安全に航海させることができるでありましょう。
我々がくぐり抜けてきた論争の際には、自由に物事を考えたり、思っていることを口にしたり書いたりすることに慣れていない人を、時に戸惑わせるような活発な議論や活動がありました。しかし、国民の声によってこれに決着がつき、憲法の規則に従って発表された今、当然ながら全員が法律の意図の下で、公共の利益のために一丸となって共通の努力をするでしょう。また、どんな場合も多数派の意思が優先されるが、その意思が正当なものであるためには、理に適ったものでなければならないこと、そして少数派も同等の権利を持っており、公平な法律によってそれは守られなければならず、その侵害は弾圧であるという神聖な原則を、全員が心にとどめておくべきです。ですから、市民同胞の皆さん、心と精神を1つにして団結しましょう。調和と愛情がなければ、自由や人生そのものさえもわびしいものとなってしまいます。さあ、この2つを取り戻し、社会的な交わりを高めましょう。そして私たちは、人類がかくも長い間悲しみ、苦しんできた宗教的不寛容を、この国土から追放しましたが、独裁的で邪悪で、ひどい流血の迫害をもたらしかねない政治的不寛容を黙認するなら、我々はまだ何も得ていないのだ、ということを想起しましょう。かつての世界の苦闘と動乱の最中に、そして怒りに駆られた人間が流血と殺戮によって、長い間失われた自由を求めた苦痛の時代には、その騒がしい大波が、この遠く離れた平和な岸にまで達することも、社会不安に対する危機感が人によって違うことも、そしてそれに対する安全策に関する意見が分かれることも、驚くべきことではありませんでした。しかし、あらゆる意見の相違は、そのまま原則の相違ということにはなりません。我々は同じ原則の仲間を、違う名前で呼んできただけなのです。我々はみな共和主義者であり、みな連邦主義者です。もし我々の間に、この連邦を解体したい、あるいは共和政体を変更したいと思っている人がいたとしても、彼らを邪魔しないでおきましょう。それは、理性が間違った意見と自由に戦える場所では、そうした意見を大目に見ても安全であることの証になります。確かに一部の正直な人々が、共和制政府は強くなれないのではないか、この政府は十分に強くないのではないか、と心配していることを、私は知っています。しかし成功した実験の大波に包まれている正直な愛国者が、世界の希望の星であるこの政府には、ひょっとしたら生き残るための活力が欠けているのではないかという、理論的、机上の空論的恐怖に駆られて、これまで我々の自由と自立を守ってきた政府を見捨てたりするでしょうか。私は、そんなことはないと思います。それどころか、私は、これが地球上で最強の政府であると信じています。これは、すべての人間が、法の求めに応じ、法の旗の下に馳せ参じ、公の秩序の侵害に対して、自らの問題として立ち向かう、唯一のものであると信じています。人間には自分自身の統治を任せることはできない、と言われることがあります。では、他者の統治を任せることはできるのでしょうか。それとも我々は、人間を統治する、国王の形をした天使を見つけたのでしょうか。この質問は歴史に答えさせましょう。
さあ、勇気と確信を持って、我々自身の連邦主義的、共和主義的な原則を追求し、この連邦と代議制政府に対する愛着を持ち続けましょう。我々は、幸いにも自然と大洋によって、地球の一角の壊滅的な混乱から隔てられています。余りにも志が高いゆえに、他人の堕落に耐えることができません。何十世代にもわたって我々の子孫を受け入れる余裕を持つ、選ばれた国土を所有しています。出自ではなく行動と行動意識の産物として、我々自身の能力を生かし、勤勉さを身につけ、市民同胞名誉と信頼を得る権利を誰もが平等に持っていることを認識しています。さまざまな形で信奉され、まさに実践されながらも、そのすべてが正直さと真実と中庸と感謝と、そして人間愛を含んでいる慈悲深い宗教によって啓発されています。そして、今ここにいる人間の幸福とその今後の一層の幸福を喜びとしていることを、あらゆる恩恵によって示している圧倒的な摂理を認識し、崇めています。これほど多くの祝福を受けている我々が、幸せな繁栄する国民となるためにこれ以上何か必要でしょうか。いや、もう1つ足りません。市民同胞の皆さん、それは賢明で質素な政府です。それは人々が互いに傷つけあわないように抑制し、それ以外では人々が自ら律して勤勉さと改善を追求する自由を認め、労働者の口から稼いだパンを取り上げたりはしない政府です。これが要するに、優れた政府です。そして、我々の至福の環を完結させるためには、それが必要なのです。
市民同胞の皆さん、皆さんにとって大切で貴重なものすべてを包含した職務の遂行に入ろうとしている今、我々の政府にとって必須の原則と私が考えているものについて、そしてひいては、その運営を形作るべきものについて、皆さんに理解していただく方がよいでしょう。私はそれを適用される最も狭い範囲に絞り、一般的な原則を申し上げますが、その限界についての詳細は差し控えます。宗教的、政治的な地位や信条に関わらず、すべての人々に平等かつ厳密な正義をもたらすこと。どの国との同盟にも巻き込まれることなく、すべての国との平和、通商、誠実な友好関係をもたらすこと。国内問題に関する最も有能な統治組織として、そして反共和主義的な傾向に対する最も確実な防波堤として、州政府のあらゆる権利を支援すること。我々の国内の平和と海外での安全の最後の拠り所として、全体政府による憲法上のあらゆる活動を維持すること。国民の選挙権を注意深く保護すること。これは、平和的な救済手段が提供されない場合には、革命という剣によって切り落とされる権力の乱用を、穏健かつ安全に正す手段です。多数派の決定に絶対に黙従すること。これは共和政体に不可欠な原則です。多数派の決定を覆すのは武力だけです。が、それは独裁の基本原則であり、独裁の生みの親であります。平時において、そして戦争の初期段階において、正規軍が救援に来るまでの最も頼りになる存在である、訓練の行き届いた民兵を持つこと。軍人に対する文官の優越性。公費を節約し、国民の負担を軽減すること。債務を誠実に返済し、神聖な国民の信頼を維持すること。農業と、それを充足する通商を奨励すること。情報を普及させ、あらゆる権力の乱用を公的理性の法廷で糾弾すること。宗教の自由、出版の自由、人身保護令状によって守られる個人の自由、そして公平に選ばれた陪審員による裁判・・・。これらの諸原則は、我々の前を進み、革命と再編の時代を通じて我々の足元を照らしてくれた明るい星座を作り上げています。これらの原則を達成するために、我々賢人たちの知恵と英雄たちの血が捧げられてきました。これを我々の政治的誠意の信条とし、市民教育の教科書とし、われわれが信頼する人々の服務ぶりに対する試金石とすべきです。そして、過ちや動揺によって、この原則から外れた場合には、我々の足跡を引き返し、平和、自由、安全に通じる唯一の道を取り戻そうではありませんか。
それでは、市民同胞の皆さん、皆さんが私に課した職務に今から赴くことにします。私は下級の職にあったとき、この最も重大な仕事の困難さを十分に見てきました。不完全な人間が、この仕事に就かせた評価と支持を保ったまま引退するような幸運は、めったに期待できないことを学びました。我々の最初の偉大な革命家は、その卓越した奉仕によって当然ながら国民の愛情を一身に集め、忠実な歴史書の最も美しいページに記述されています。そのような高い信頼を得ているという自負もない私としましては、皆さんの問題を処理する司法機関の堅実さと能力に寄せる程度の信頼をお願いしたいと思います。判断の誤りから、私はしばしば間違いを犯すでしょう。私が正しいときでも、全体を見渡せる立場にない人たちからは、しばしば間違っていると見られるでしょう。私の間違いを大目に見るようお願いします。それは決して、意図的ではないのです。そして、あらゆる部分を見れば非難はしないはずのことを非難する人々の間違いを支持しないでください。皆さんが投票によって暗に私を承認してくださったことは、私の過去に関する慰めになっています。そして、これから私が心がけることは、事前に聞かせていただいた良い意見を尊重し、他の意見についてはできる限り善処して両立を図り、全員の幸福と自由の役に立つことであります。
それでは、皆さんの善意による支援を頼りに、私は謹んで仕事に向かいます。皆さんが自分たちの力を行使すれば、もっといい選択ができると感じたときには、いつでも私は身を引く覚悟です。万物の運命を支配する無限の力が、我々の行政府を最高の状態に導き、皆さんの平和と繁栄に貢献できることを祈念いたします。
出典:メリル・D・ピーターソン編、『ポータブル・トマス・ジェファソン(The Portable Thomas Jefferson)』(1975年)、290ページ。
*上記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
First Inaugural
Thomas Jefferson
1801
In 1797 George Washington had turned over the reins of government to John Adams, the second president of the United States. But Adams was a Federalist, a member of the same political party as Washington, and so in many ways the transition was seen more as the passing of office from a monarch to the heir. But the election of 1800 was bitterly contested, and the Republicans, led by Thomas Jefferson of Virginia, clearly won at the polls. Due to a technical complication unforeseen by the framers of the Constitution, however, the election was thrown into the House of Representatives.
The Constitution called for the electors in each state to cast two ballots, one for their presidential choice and one for the vice presidency. The framers had clearly intended that the person with the most ballots would be the president, and the runner-up the vice president. But by 1800 political parties had formed, and Jefferson ran with Aaron Burr of New York as a team. The Republican electors cast two ballots, one for Jefferson and one for Burr, and since the ballots were not designated "president" and "vice president," the result was a tie. The Constitution called for the results to be determined by the House of Representatives, with each state casting one ballot.
After intense and often bitter acrimony, in which the defeated Federalists tried to undo the results of the election by having one of their own chosen by the Congress, Jefferson emerged as the winner--the president the people had actually chosen. A subsequent amendment to the Constitution rectified the problem, but the precedent had been set. The people's choice would govern, and if a party were ousted from power, it would accept defeat peacefully, and wait another chance at the polls.
During the period between the Jefferson's election and the final determination of the House of Representatives, many European observers believed the United States would soon plunge into civil war, for history had recorded no instance of one faction peacefully surrendering the power of government to another. Nonetheless, the issue was resolved, and the transition proceeded tranquilly.
Some people expected Jefferson in his inaugural to attack the Federalists and repudiate their policies, of which he had been quite critical. Instead, he held out an olive branch and, in a paean to democracy, lauded a society in which the full play of differing ideas could take place. Only by allowing people full freedom to differ, Jefferson urged, could democratic society thrive. Here again, a precedent had been set. Political parties, no matter how bitter the electoral fight, would not only accept the results, but would be expected to cooperate in furthering the good of the nation.
For further reading: Dumas Malone, volumes 3 and 4 of Jefferson and His Times (1948-81); David Sisson, The American Revolution of 1800 (1974); and Merrill D. Peterson, Thomas Jefferson and the New Nation (1970).
First Inaugural
Friends and Fellow Citizens:
Called upon to undertake the duties of the first executive office of our country, I avail myself of the presence of that portion of my fellow citizens which is here assembled, to express my grateful thanks for the favor with which they have been pleased to look toward me, to declare a sincere consciousness that the task is above my talents, and that I approach it with those anxious and awful presentiments which the greatness of the charge and the weakness of my powers so justly inspire. A rising nation, spread over a wide and fruitful land, traversing all the seas with the rich productions of their industry, engaged in commerce with nations who feel power and forget right, advancing rapidly to destinies beyond the reach of mortal eye--when I contemplate these transcendent objects, and see the honor, the happiness, and the hopes of this beloved country committed to the issue and the auspices of this day, I shrink from the contemplation, and humble myself before the magnitude of the undertaking. Utterly indeed, should I despair, did not the presence of many whom I here see remind me, that in the other high authorities provided by our constitution, I shall find resources of wisdom, of virtue, and of zeal, on which to rely under all difficulties. To you, then, gentlemen, who are charged with the sovereign functions of legislation, and to those associated with you, I look with encouragement for that guidance and support which may enable us to steer with safety the vessel in which we are all embarked amid the conflicting elements of a troubled world.
During the contest of opinion through which we have passed, the animation of discussion and of exertions has sometimes worn an aspect which might impose on strangers unused to think freely and to speak and to write what they think; but this being now decided by the voice of the nation, announced according to the rules of the constitution, all will, of course, arrange themselves under the will of the law, and unite in common efforts for the common good. All, too, will bear in mind this sacred principle, that though the will of the majority is in all cases to prevail, that will, to be rightful, must be reasonable; that the minority possess their equal rights, which equal laws must protect, and to violate which would be oppression. Let us, then, fellow citizens, unite with one heart and one mind. Let us restore to social intercourse that harmony and affection without which liberty and even life itself are but dreary things. And let us reflect that having banished from our land that religious intolerance under which mankind so long bled and suffered, we have yet gained little if we countenance a political intolerance as despotic, as wicked, and capable of as bitter and bloody persecutions.
During the throes and convulsions of the ancient world, during the agonizing spasms of infuriated man, seeking through blood and slaughter his long-lost liberty, it was not wonderful that the agitation of the billows should reach even this distant and peaceful shore; that this should be more felt and feared by some and less by others; that this should divide opinions as to measures of safety. But every difference of opinion is not a difference of principle. We have called by different names brethren of the same principle. We are all republicans--we are all federalists. If there be any among us who would wish to dissolve this Union or to change its republican form, let them stand undisturbed as monuments of the safety with which error of opinion may be tolerated where reason is left free to combat it. I know, indeed, that some honest men fear that a republican government cannot be strong; that this government is not strong enough. But would the honest patriot, in the full tide of successful experiment, abandon a government which has so far kept us free and firm, on the theoretic and visionary fear that this government, the world's best hope, may by possibility want energy to preserve itself? I trust not. I believe this, on the contrary, the strongest government on earth. I believe it is the only one where every man, at the call of the laws, would fly to the standard of the law, and would meet invasions of the public order as his own personal concern. Sometimes it is said that man cannot be trusted with the government of himself. Can he, then, be trusted with the government of others? Or have we found angels in the forms of kings to govern him? Let history answer this question.
Let us, then, with courage and confidence pursue our own federal and republican principles, our attachment to our union and representative government. Kindly separated by nature and a wide ocean from the exterminating havoc of one quarter of the globe; too high-minded to endure the degradations of the others; possessing a chosen country, with room enough for our descendants to the thousandth and thousandth generation; entertaining a due sense of our equal right to the use of our own faculties, to the acquisitions of our industry, to honor and confidence from our fellow citizens, resulting not from birth but from our actions and their sense of them; enlightened by a benign religion, professed, indeed, and practiced in various forms, yet all of them including honesty, truth, temperance, gratitude, and the love of man; acknowledging and adoring an overruling Providence, which by all its dispensations proves that it delights in the happiness of man here and his greater happiness hereafter; with all these blessings, what more is necessary to make us a happy and prosperous people? Still one thing more, fellow citizens--a wise and frugal government, which shall restrain men from injuring one another, which shall leave them otherwise free to regulate their own pursuits of industry and improvement, and shall not take from the mouth of labor the bread it has earned. This is the sum of good government, and this is necessary to close the circle of our felicities.
About to enter, fellow citizens, on the exercise of duties which comprehend everything dear and valuable to you, it is proper that you should understand what I deem the essential principles of our government, and consequently those which ought to shape its administration. I will compress them within the narrowest compass they will bear, stating the general principle, but not all its limitations. Equal and exact justice to all men, of whatever state or persuasion, religious or political; peace, commerce, and honest friendship, with all nations--entangling alliances with none; the support of the state governments in all their rights, as the most competent administrations for our domestic concerns and the surest bulwarks against anti-republican tendencies; the preservation of the general government in its whole constitutional vigor, as the sheet anchor of our peace at home and safety abroad; a jealous care of the right of election by the people--a mild and safe corrective of abuses which are lopped by the sword of the revolution where peaceable remedies are unprovided; absolute acquiescence in the decisions of the majority--the vital principle of republics, from which there is no appeal but to force, the vital principle and immediate parent of despotism; a well-disciplined militia--our best reliance in peace and for the first moments of war, till regulars may relieve them; the supremacy of the civil over the military authority; economy in the public expense, that labor may be lightly burdened; the honest payment of our debts and sacred preservation of the public faith; encouragement of agriculture, and of commerce as its handmaid; the diffusion of information and the arraignment of all abuses at the bar of public reason; freedom of religion; freedom of the press; freedom of person under the protection of the habeas corpus; and trial by juries impartially selected--these principles form the bright constellation which has gone before us, and guided our steps through an age of revolution and reformation. The wisdom of our sages and the blood of our heroes have been devoted to their attainment. They should be the creed of our political faith--the text of civil instruction--the touchstone by which to try the services of those we trust; and should we wander from them in moments of error or alarm, let us hasten to retrace our steps and to regain the road which alone leads to peace, liberty, and safety.
I repair, then, fellow citizens, to the post you have assigned me. With experience enough in subordinate offices to have seen the difficulties of this, the greatest of all, I have learned to expect that it will rarely fall to the lot of imperfect man to retire from this station with the reputation and the favor which bring him into it. Without pretensions to that high confidence reposed in our first and great revolutionary character, whose preeminent services had entitled him to the first place in his country's love, and destined for him the fairest page in the volume of faithful history, I ask so much confidence only as may give firmness and effect to the legal administration of your affairs. I shall often go wrong through defect of judgment. When right, I shall often be thought wrong by those whose positions will not command a view of the whole ground. I ask your indulgence for my own errors, which will never be intentional; and your support against the errors of others, who may condemn what they would not if seen in all its parts. The approbation implied by your suffrage is a consolation to me for the past; and my future solicitude will be to retain the good opinion of those who have bestowed it in advance, to conciliate that of others by doing them all the good in my power, and to be instrumental to the happiness and freedom of all.
Relying, then, on the patronage of your good will, I advance with obedience to the work, ready to retire from it whenever you become sensible how much better choice it is in your power to make. And may that Infinite Power which rules the destinies of the universe, lead our councils to what is best, and give them a favorable issue for your peace and prosperity.
Source: Merrill D. Peterson, ed., The Portable Thomas Jefferson (1975), 290.