通信教育
通信教育は、アメリカでも人気のある勉強方法です。短期の専門職コースから大学院の学位を取得するコースまで幅広く提供されており、学べるテーマも会計学から視覚芸術、舞台芸術に至るまで、考え得る領域のほとんどがカバーされています。
通信教育の最大の長所は、その柔軟性。例えば、フルタイムの仕事を持っていて長期間仕事を離れるわけにはいかない人や、子育てや介護などでアメリカへ行くことが難しい人でも、通信教育なら時間をフレキシブルに使って勉強することができます。通信教育プログラムの中には、時差と関係なく特定の時間にオ ンラインでの「出席」を義務づけるコースもあれば、事前に配布されている教材を使い、決められた期限までに課題を提出するという形式のコースもあります。
1. 使われる教材の種類
通信教育は、インターネットを利用して行われるのが一般的です。この場合、教授とのコミュニケーションは主にEメールを使うことになるでしょう。多くの教員は、学生が必要なときに質問したり助言を求めたりできるよう、インターネット電話やチャットを使って直接相談を受けています。
2. 考慮すべき点
通信教育を利用して学位取得を目指す場合、強い自制心と熱意、1人で勉強する能力などが必要とされます。通信教育を検討するなら、プログラムの質、費用、その学校が認定機関による認定を受けているかどうか、日本における評価などを徹底的に調べ、その選択が自分の目標に合っていることを確かめるべきでしょう。受講にあたっては、安定したインターネット環境や、コンピューターなどの必要な設備がそろえられるか、事前によく確認しましょう。
3. 認定
アメリカの大学の教育の”質”を判断する上で重要な指標となるのは、その学校の認定状況です。日本と違って、アメリカには教育機関を認可する中央政府官庁がありません。その代わりに、学校が一定の教育水準を満たしていることを審査する民間の認定団体があり、こうした団体による認定制度によって教育の質を維持しているのです。学位取得を目指す場合は、大学が認可された団体から機関認定を受けていることを確認しましょう。大学の認定制度については「認定制度について」、通信教育については「遠隔教育」を参照してください。
認定団体から認定を受けた大学の提供する通信教育プログラムであれば、その学校の認定に含まれています。実際にキャンパスが存在しない「オンライン大学」が地域認定を受けることも可能で、その認定プロセスは実在のキャンパスを本拠とする教育機関とほぼ同じです。
一般的に、認定を受けていない教育機関で取得した学位は、アメリカ国内や外国のどの政府や企業でも、学位として認めてもらうのは難しいことを知っておきましょう。
4. 入学資格と出願手続
入学の資格要件が一切ないプログラムもありますが、遠隔教育で、アメリカの大学部や大学院で学位を取得する場合は、キャンパスで実施されるプログラムと同様の入学資格要件や出願手続を採用しています。多くのプログラムでは、入学を受け付ける際、学生がパソコンの操作に慣れていることを前提としています。事前に必要とされるスキルを身につけておくことをおすすめします。
5. 費用
通信教育の費用はプログラムによってかなりの違いがあります。旅費や部屋代、食費は節約できますが、学費そのものは従来の教室で授業を受けるプログラムと そう変わらないのが普通です。受講中に一定期間キャンパスに滞在して実地講習を受けることを義務づけられている場合は、その費用も予算に入れておかなくてはなりません。各コース修了に必要な教材費についても問い合わせて、送料や関税の費用も念頭に入れておきましょう。
6. ビザ
通信教育の過程で、一定期間は現地のキャンパスで通学し、クラスを受講することが義務づけられている場合があります。その場合は渡米するための学生ビザが必要となりますので、プログラムを開始する前に、どのタイプのビザが必要か学校に確認しましょう。学生ビザに関する詳しい情報は、米国大使館の「学生ビザ」または「交流訪問者ビザ」をご覧下さい。また、ビザに関する相談は、ビザサービス ナビゲーターへお問い合わせ下さい。
7. 役に立つリンク
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