GUIDE#03

コミュニティカレッジ

アメリカ国内には、数多くの2年制大学があり、準学士号取得プログラムや、技能者育成のための職業訓練プログラムを提供しています。一般的に、公立の2年 制大学は「コミュニティ・カレッジ」、私立の2年制大学は「ジュニア・カレッジ」「2年制カレッジ」などと呼ばれることもあります。

  1. 1.プログラムの選択
  2. 2.学生支援サービス
  3. 3.認定
  4. 4.入学資格と出願手続
  5. 5.住居
  6. 6.費用
  7. 7.ビザ
  8. 8.アルバイトとOptional Practical Training(OPT)
  9. 9.役に立つリンク

1. プログラムの選択

コミュニティ・カレッジには、芸術や政治学から動物学まで、多岐にわたる様々な専攻分野のプログラムがそろっています。また、多くのコミュニティ・カレッ ジは、英語を母語としない学生のための「ESLクラス」を設けています。留学生に特に人気が高いのは、「経営学」「工学」「コンピューター科学」「コン ピューター・グラフィックス」「インターネット・テクノロジー」「マルチメディア」「ホテル・マネジメント」「レストラン・マネジメント」「心理学」「会 計学」「幼児教育」「環境保護」などのプログラムです。

 

1-1. 4年制大学への編入を目的とした進学プログラム

アメリカのほとんどのコミュニティ・カレッジで、4年制大学への編入を目的とした進学プログラムを設けています。

こうした進学プログラムでは、2年間のプログラムで一般教養科目を中心に勉強し、文系準学士号(Associate of Arts=A.A.)または理系準学士号(Associate of Science=A.S.)を取得することができます。コミュニティ・カレッジの多くは4年制大学との間で、「大学間単位認定制度」または「『2+2』編入協定」と呼ばれる編入協定を結んでいます。単位移行の基準は編入先の学校によって異なりますが、コミュニティ・カレッジで取得した単位の多くは、編入先の大学で学士号取得に必要な単位として認められます。4年制大学への編入を希望する場合には、できるだけ効率よく編入の手続が進められるように、早めに各大学のアカデミック・アドバイザーに相談しましょう。

 

1-2. 職業訓練プログラム
コミュニティ・カレッジでは、進学プログラムの他に、職業技術・専門技術を集中的に教える職業訓練プログラムを提供しています。こうしたプログラムは、学生が卒業後すぐに、勉強した専門分野の仕事に就くことができるように設計されています。プログラムの履修要件をすべて満たした学生は、そのコースの修了書または応用科学系準学士号(Associate in Applied Science=A.A.S.)を取得することができます。

2. 学生支援サービス

コミュニティ・カレッジは、”Open Admission(教育の機会均等)”の理念に基き、多様なバックグラウンドを持つ学生を受け入れ、学生全員が目標を達成できるように熱心に取り組んでいます。多くの学校で、留学生に対して、勉強の個別指導や履修に関するアドバイス、キャリア相談、カウンセリングなどさまざまな支援サービを提供しています。さらに、異文化理解プログラムや学生同士の交流イベントなども用意されており、教室外でも様々な経験を積むことができます。


3. 認定

アメリカの大学の教育の”質”を判断する上で重要な指標となるのは、その学校の認定状況です。日本と違って、アメリカには教育機関を認可する中央政府官庁がありません。その代わりに、学校が一定の教育水準を満たしていることを保証する民間の認定団体があり、その団体の持つ認定制度によって、教育の質を維持しているのです。大学の認定制度について詳しくは日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)「認定制度」のページを参照してください。


4. 入学資格と出願手続

コミュニティ・カレッジは、できるだけ多くの学生に学ぶ機会を提供することを目的として運営されているため、入学基準にはある程度の柔軟性があります。例えば、英語力のみが不足している場合であれば、英語研修プログラムを受講することを条件に、入学が許可されることもあります。

 

コミュニティ・カレッジへの出願には、一般的に下記の書類が必要です。

 

願書
高校の卒業証書、または高等学校卒業程度認定試験合格証
財政能力証明書(留学中に必要な資金を証明するもの。援助の宣誓供述書か銀行の残高証明書、またはその両方)
出願校で必要とされる英語力の要件を満たしていることを証明するもの

 

学校によっては、エッセイまたは自己紹介書、推薦状などが必要となります。

 

入学資格について詳しくは、日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)「米国留学に必要な条件について」をご覧ください。

 

また、出願手続に関する詳しい情報は、日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)「出願手続きと合否の通知」をご覧ください。


5. 住居

コミュニティ・カレッジは学生寮がないところのほうが多く、学生寮を持っているところは少ないですが、留学生に対しては、学校がホストファミリーやアパートなどの賃貸物件を探すのを手伝ってくれることもあります。ホームステイでホストファミリーと暮らしたり、アパートで他の学生と共同生活したりすると、アメリカの文化に触れる機会が増えるメリットがあります。


6. 費用

コミュニティ・カレッジの1年間の学費は、4年制大学の学費と比べてかなり安く、最終的に4年間大学へ通って学士号を取得する場合でも、最初の2年間の単位をコミュニティ・カレッジで取ることで、留学にかかる費用全体を低くおさえることができます。留学費用については、生活費がどれくらいかかるかもふまえて検討しましょう。留学費用についての詳しい情報は日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)「留学にかかるお金」をご覧ください。


7. ビザ

コミュニティ・カレッジへ留学する場合は、F-1学生ビザが必要です。職業訓練プログラムに登録する場合は、M-1専門学生ビザが必要になることもあります。ビザに関する詳しい情報は、米国大使館の「学生ビザ」または「交流訪問者ビザ」をご覧下さい。また、ビザに関する相談は、ビザ申請サービス・コールセンターへお問い合わせ下さい。


8. アルバイトとOptional Practical Training(OPT)

留学生は学期中なら週20時間までパートタイムで、休暇中ならフルタイムで、キャンパス内で働くことが認められています。このようなキャンパス内で のアルバイトは、留学費用の軽減につながるだけでなく、「アメリカで働く」という経験を得るのにも役立つでしょう。学生に人気のあるキャンパス内のアルバ イトには、準講師、学校事務の手伝い、寮の管理助手、研究助手などがあります。大学内でのアルバイトに関する詳細は、日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)「アルバイト」をご覧ください。

 

F-1学生ビザで留学し、学位を取得すると、卒業後に自分の専攻と直接関連した分野で、最長12カ月間インターンとして働くことが出来る、OPT制度が利用できます。科学、技術、工学、数学分野専攻の学生は、さらに17カ月、合計で29カ月間働くことができます。



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