GUIDE#02

高校留学

アメリカの公立・私立の高校は、世界各国からの留学生を積極的に受け入れています。アメリカの高校に留学すれば、英語力を向上させられるのはもちろん、アメリカの文化や社会について学ぶことができます。また、日本とはまったく異なる環境で豊かな経験を積むことは、独立心を育み自信を深める機会にもなるはずです。クラスメートや課外活動の仲間と築く友情や、地域の人々との多彩な交流を経験することは、生涯の宝物となるでしょう。

  1. 1.教育システム
  2. 2.カリキュラムと課外活動
  3. 3.高校留学の種類
  4. 4.交換留学プログラム
  5. 5.私費留学(公立・私立の高校)
  6. 6.高校の認定制度
  7. 7.役に立つリンク

1. 教育システム

アメリカの初等・中等教育は12年制ですが、日本のような6・3・3制ではなく、学校によって異なるシステムを持っています。中高一貫校もあれば、日本の中学校にあたる「ジュニアハイスクール」または「ミドルスクール」(6年生から8年生または9年生まで)と、高校にあたる「シニアハイスクール」または「ハイスクール」(8年生または9年生から12年生まで)に分かれている学校もあります。12年制を修了すると、「ハイスクール・ディプロマ」という卒業証書が授与されます。

また、日本では3学期制が一般的ですが、アメリカでは多くの学校が2学期制(秋学期・春学期)を採用しています。9月初旬に新学年が始まって5月に終業を迎えます。

アメリカの高校には、普通校、男女別の学校、寄宿学校、宗教に基づく学校などさまざまなタイプの学校があります。どの学校にもそれぞれに長所があり、独自の取り組みを行っています。スポーツや課外活動で知られる学校もあれば、学力で有名な学校もあります。また、英語力の不足している学生のために、「第2言語としての英語」(English as a Second Language=ESL)プログラムを設けている学校も数多くあります。


2. カリキュラムと課外活動

アメリカの高校の多くが、英語、科学、社会、数学を必須科目としています。これらの必須科目のほかに、様々な選択科目から好きな授業を選べるのが特徴です。高いレベルの学力をつけたい生徒向けには、大学レベルの科目を履修できるコース(Advanced Placement=AP)や、国際バカロレア機構コース(International Baccalaureate =IB)を用意している学校もあります。

アメリカの高校では、生徒たちに対して、クラブ活動やボランティア活動などの課外活動に参加するよう奨励しています。生徒は課外活動を通して、学校や地域との関係をより深めていくのです。


3. 高校留学の種類

日本からアメリカの高校に留学する方法は、主に2つあります。1つは、交換留学プログラムに応募する方法、もう1つは、自分でアメリカの高校への入学手続きをする方法です。


4. 交換留学プログラム

アメリカは、毎年世界中から高校生を交換留学生として迎えています。交換留学生は、ボランティアで留学生を受け入れているホストファミリーと一緒に暮らしながら、1学年または1学期を通してアメリカの高校に通うのが一般的。ホストファミリーとの生活は、英語を練習する機会となるのはもちろん、アメリカ人の生活を実体験するチャンスとも言えます。

交換留学の応募資格や選考課程は、プログラムによって異なりますが、プログラムを実施している団体から、高校の成績証明書の提出を求められるのが一般的です。また、プログラム参加には、ある程度の英語力が必要とされるため、学校の先生からの英語力評価証明の提出や、各プログラムの地域担当者による英語の面接(インタビュー)を受けることが必要となる場合もあります。

交換留学プログラムの費用として、渡航の際の航空運賃や健康保険料、学費、カウンセリング料、オリエンテーション費用、事務手続費などがかかります。こうした費用は自己負担となる場合が多く、奨学金が適用されるケースはごくわずかですが、交換留学を提供している国際団体の中には、プログラムの費用の一部または全額を支給する奨学金制度を設けている団体もあります。詳細は、交換留学プログラムを運営している機関にお問い合わせください。

交換留学プログラムに参加するにはJ-1交流訪問者ビザを取得する必要があります。ビザについては、米国大使館の「ビザ・サービス」や、米国国務省の「交流訪問者ビザ」をご覧下さい。また、ビザに関するご質問は、アメリカ大使館領事部の米国ビザ・カスタマーサービスセンターへお問い合わせ下さい。

 


5. 私費留学(公立・私立の高校)

 

5-1. 公立高校

アメリカの公立高校は、留学生の受け入れを1年間の期限付きで行っていますが、交換留学プルグラムによる受け入れが一般的です。もしくは、保護者や身元保証人がアメリカに在住している場合は、公立高校に留学できる場合があります。詳細は、留学を希望する州の教育担当官庁や教育委員会、留学先の学校にお問い合わせください。

*参考情報:米国国務省のサイトより

Foreign Students in Public Schools

USTravelDocs – 米国公立学校

 

5-2. 私立高校

私立高校への留学は、公立高校より選択肢が広がるのがメリットです。在学期間の制限がないので、アメリカでハイスクール・ディプロマ(高校卒業証)の取得を目指す多くの留学生が、私立高校への留学を選んでいます。私立高校に留学する場合は、通常、入学適性試験を受ける必要があります。

最も広く採用されている入学試験はSSATとISEEです。また、英語力テストTOEFL Juniorなどのテストの受験が必要です。

SSAT(Secondary School Admission Test)

ISEE(Independent School Entrance Examination)

TOEFL Junior Test

このほか、エッセイや成績証明書、推薦状などが求められたり、面接や電話でのインタビューが実施されたりする場合もあります。

 

5-3. ビザ
アメリカの高校に留学するには、学生ビザが必要ですが、交換留学などの交流訪問者プログラムに参加する場合は、J-1交流訪問者ビザが必要になります。ビザに関する詳しい情報は、米国大使館の「学生ビザ」または「交流訪問者ビザ」をご覧下さい。ビザに関するご質問は、米国ビザサービス ナビゲーターへお問い合わせ下さい。

 


6. 高校の認定制度

 

米国大使館・領事館およびEducationUSAでは、特定の米国の中等教育機関が、日本の学校と同等の教育機関であるかについての確認作業や証明書の発行は行っておりません。米国の中等教育の認定については、連邦政府の法律ではなく、州ごとの制度や法律により異なります。

 

一般的には、米国の高校の認定は、地域別または宗教別の認定機関により行われており、公立高校については、州政府の教育を管轄する部門が認定を出している場合もあります。私立校については、認定は推奨しても必須ではない州もあります。これらの認定機関は、学校が一定の教育基準を満たしているかどうかを評価し、認定を与えています。州政府の承認を得て、州で認可された認定機関によって認定を受けた高校は、通常、米国の教育制度で認められた学校と見なされます。

 

主な高校認定機関として、以下のようなものがありますが、これに限らずさまざまな認定機関が存在します。また、州によっては、独自の認定機関が設けられていることもあります(例: オクラホマ州の私立学校認定委員会)。

 

各認定機関や州政府のウェブサイトなどを使って、特定の高校が認定を受けているか調べることができます。(認定審査中や、仮認定の場合は、provisional やcandidacyなどと記載されている場合があります。)詳細は、各機関のサイトにてご確認いただくか、州政府にお問い合わせください。

 

注意)以下のリストは、情報の参考として掲載されており、認定機関が提供するサービスの質については、EducationUSAおよび米国大使館が保証するものではありません。

 

 

 

 

  • Cognia
    認定校は全米50州と米国外にある。前身はAdvancED。北中部、北西部、南部の学校の認定を行っていたNCA CASI、NWAC、SACS CASIは、現在はCogniaの支部である。

  Cognia認定校検索
 

 

  米国の学校の認定制度について(DoDEAのサイトより)
  Grade 9 to Grade 12 Public Schools


 

このサイトに載っている機関や団体が提供するサービスの質や、リンク先のウェブサイトの内容については、一切責任を負いません。掲載は、米国大使館の推薦を示すものではありません。


EducationUSAでは高校留学やビザについての情報は扱っていません。

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