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アメリカの今を知る:『なぜ米国人にはこんなに肥満が多いのでしょうか?』

マリオン・ネッスル

マリオン・ネッスルは、『フード・ポリティクス-肥満社会と食品産業』の著者である。

マリオン・ネッスルは、『フード・ポリティクス-肥満社会と食品産業』の著者である。

これは、もっともな質問であるが、肥満は米国だけに限った問題ではない。太りすぎや肥満は、開発途上国、先進国を問わず、世界中に広がっている。しかし、場所はどこであっても、太りすぎの原因は同じである。それは、摂取カロリーが消費カロリーを上回ることである。

米国では、1980年代初めに肥満が増え始めた。そのころからカロリー消費量が上昇を始めたことを示す証拠は豊富にある。一方、身体活動が減少したことを示す証拠はほとんどない。

何が変わったのだろうか。私の考えでは、米国では食べ物が豊富にありすぎることが、多くの米国民が肥満となっている主な理由のひとつである。

1970年代に、米国の農業政策は、農家に生産を減らすための補償金を支払う政策から、できる限り生産を増やすための補助金を出す政策へと転換した。その結果として、食糧供給による摂取可能なカロリー数が、1980年の1日一人当たり3200カロリーから、2000年には3900カロリーへと急増した。この1日一人当たり700カロリーの増加により、食品産業の競争が極めて激しくなった。米国民が必要とする以上のカロリーを供給する市場で、食品各社はそれぞれの製品を売る新たな手段を見つけなければならなかったのである。

飽和状態の食品経済の中で製品を売るために、各社は新たな販売手段を考案した。その過程で彼らは、より多くの食品を、より頻繁に、より多くの場所で、より大量に食べることを促進する形で、米国の社会を変えていった。事務用品店、衣料品店、書店など、それまでは全く食品を売っていなかったような場所で、食品が販売されるようになった。学校に自動販売機が設置され、高カロリーのスナック食品を生徒たちに販売するようになった。また、米国民の外食の頻度が増え、レストランで出される一人前の料理の分量が増えた。

開発途上国の経済が成長するに従い、そうした諸国の国民も、以前に比べて、肉や高カロリーの加工食品など、より高価な食品をより頻繁に食べることを求めるようになる。新たに繁栄を手に入れた国々は、食品会社にとって新たな市場となった。こうして世界の繁栄度が高まり、摂取可能な食品が豊富になるに従い、米国以外の諸国も、肥満度とその結果としての健康上の問題において、米国の水準に近付いている。

wwwj-theme-youasked8b肥満を防止するには、摂取カロリーを抑える必要がある。しかし、おそらく史上初めて、世界各地で摂取可能カロリーが必要カロリーを上回る人たちが増えている。米国をはじめ、食品があり余っている諸国の国民は、必要以上の食品を摂取することを奨励するような食糧制度に対処しなければならない。従って、米国の食品推進派は、国民がより健康的な食品を選びやすくなるような政策を目指す運動に力を入れている。私たちは、健康な食生活が標準となるような生活を目指したいものである。                                                                                                                                             

 

マリオン・ネッスルは、ニューヨーク大学の栄養・食品研究・公衆衛生学教授。著書に『フード・ポリティクス-肥満社会と食品産業』や『What to Eat』がある。ブログ(www.foodpolitics.com)とツイッター(@marionnestle)も提供している。

 


出典: You Asked: Why Are So Many Americans Overweight?

*上記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

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