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アーバーデーとアースデー  4月

アーバーデーとアースデーは、いずれも環境に重点を置く祝日であるため、ここではその両方について述べる。全米アーバーデーは4月の最終金曜日、アースデーは4月22日である。

アーバーデー(植樹の日)

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植樹の様子

1840年代、米国中西部のネブラスカは、広大な草原地帯にある領土だった。開拓者たちがネブラスカに移住したが、家を建てるにも薪にするにも、周りに木がほとんどなかった。また、日差しや風をさえぎる木陰がないため、乾いた土地では作物もあまり育たなかった。

J・スターリング・モートンは、そうした木のないネブラスカに移住した開拓者のひとりだった。モートン夫妻は、故郷のミシガン州デトロイトからネブラスカに移ってくるとすぐに、自分の土地に木を植えた。モートンは、ネブラスカで初めての新聞社の記者を務め、後に編集者となった。彼はこの広大な荒れ地を住みやすくするために、木を植えることを奨励する記事を書いた。

後にネブラスカ州農業委員会の委員となったモートンは、この州の住民が4月10日を植樹の日として記念することを提案した。彼は、木を植え果樹園を作ることによって、ネブラスカ州の経済と景観が大きく改善されると考えた。そして植樹を奨励するために、最も多くの木を適切に植えた地域や組織には賞を与えることも提案した。誰もがこのアイデアを絶賛し、1874年4月10日、ネブラスカ州各地で住民がおよそ100万本の木を植えて第1回アーバーデーを祝った。1882年には、ネブラスカ州はアーバーデーをモートンの誕生日である4月22日に変更し、その日を州の祝日とした。

アーバーデーを祝う習慣は全米に急速に広がり、1870年代には、他の州もネブラスカ州にならって、アーバーデーに植樹を行うようになった。当初は特に日にちは決まっていなかったが、4月の最終金曜日を正式なアーバーデーとすることが多かった。今日、全米アーバーデーは4月の最終金曜日とされているが、地域によって植樹に適した季節が異なるため、別の日を植樹の日としている州もある。例えばハワイ州では11月の第1金曜日、またフロリダ州では1月の第3金曜日をアーバーデーとしている。

今日、アーバーデーは、米国内だけでなく世界中の多くの国々でも祝われている。J・スターリング・モートンが環境に関心を持ち、大規模な植樹活動を推進したおかげで、樹木の重要性に対する世界中の人々の意識が高まった。学校では子どもたちが、樹木が食べ物や隠れ場所を提供するだけでなく、風や熱から守ってくれる役割があることを学んだ。そして今日ネブラスカ州を訪れる人たちには、そこがかつてはほこりの舞う、木のない荒れ地だったとは想像できないだろう。

「アーバーデーは(中略)、他の休日とは異なる。他の休日はどれも過去を振り返るものだが、アーバーデーは未来への提案をする日である。」

J・スターリング・モートン

アースデー

wwwj-theme-celebrate15b1970年4月22日、全米各地で2000万人の米国民が第1回アースデーを祝った。このイベントの目的は、環境が極めて重要であることを強調し、 地球の天然資源の破壊が進んでいることを連邦議会と米国民に知らせることであった。アースデーを提唱したゲイロード・ネルソン上院議員は、大規模な環境運動を始めることによって、政治家が環境問題に取り組まざるを得ないようになることを願った。

ネルソン議員の努力は実を結んだ。第1回アースデーは議員らに注目され、その結果、環境保護は国家的な関心事となった。その年環境保護庁が設立され、また連邦議会は大気浄化法を修正して新たな大気浄化基準を導入し、自動車排気ガスと汚染を規制した。その後も年ごとに、さらに環境を保護し浄化するための新たな立法が制定された。

ネルソン議員は、1969年に環境保全に関する講演旅行でカリフォルニア州を訪問した際に、アースデーの構想を考えついた。彼は、大学のキャンパスで行われていたベトナム戦争反対のデモやティーチ・インの記事からアイデアを得て、環境のためのティーチ・イン、すなわち全国的な草の根運動としてのアースデーを構想した。後援する組織も、また正式な計画もなかったが、ネルソン議員は第1回アースデーのイベントを翌春の4月22日、アーバーデーに開催することを発表した。このアイデアは全米各地の人々そして組織に広く受け入れられ、アースデーのイベントは急速に勢いを増した。

その日、年齢層・社会層を問わず大勢の米国民が、それぞれの町や地域でアースデーを祝福した。ミュージシャンが自然や地球保護をテーマにした歌を歌い、有名人が環境問題、資源保護そしてリサイクルについて語り、連邦政府機関は資源浪費や環境汚染防止への取り組みについて展示会を開いた。また環境保護団体は熱帯雨林の重要性を説き、その破壊が地球上のすべての生命に及ぼす影響について説明した。全米各地の学校では、エコロジー、自然、そして環境保護をテーマにしたカリキュラムが取り入れられた。

アースデーは今も毎年祝われ、世界的なイベントへと成長している。アースデーのおかげで、米国そして世界中の人々が、自分たちは地球の管理人であること、そして環境を守るために自分たちにも何かができること、また何かをしなければならないことを自覚するようになった。


出典:Earth Day and Arbor Day: April – Celebrate! Holidays in the U.S.A.
*上記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。

 

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