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銃規制に関する法律 – 背景および分析

是非をめぐる議論 |
銃器関連の統計
 
是非をめぐる議論
 

一般市民による銃器取得を制限する法案は、長年にわたり以下のような疑問を提起してきた。どのような銃器制限が憲法上容認できるのか。銃器制限は犯罪防止効果があるのか。銃器売買・所有規制の厳格化により米国の殺人・強盗・暴行件数を減らすことはできるのか。銃規制により著名な人物の襲撃や、狂信的な人物、テロリストの行動を阻止することができるのか。銃器の価格が高くなり取得が困難になれば、 家庭や街頭、学校などでの争いごとが死を招く事例は減るのか。そしてより厳しい銃規制政策は、一般市民の自己防衛手段を損なうという意図せぬ結果をもたらすのか。

近年、銃規制法の支持者は、米国で銃規制に効果があるのは連邦法のみであると考えてきた。そうでなければ、規制の緩い州で購入された銃の規制の厳しい州への不法流出が続くといっている。銃規制論者は、現代社会では「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない」と定めたアメリカ合衆国憲法修正第2条が誤って解釈されているとの見方をしている。彼らは、修正第2条について、(1)警察が存在する現代においては時代遅れである、(2)中央政府による弾圧から州民兵を守ることのみを意図しており、その趣旨の範囲内に限られる、(3)絶対的権利ではなく妥当な条件の範囲内での権利を保証している、と主張している。彼らは、なぜ現代社会において、主に狩猟などの広く認められたスポーツ用以外の銃器を一般市民が所有する必要があるのか、と疑問に思っている。

銃規制支持者は、主に犯罪目的に使われる、あるいは一般市民を甚大な危険にさらすと考える特定の銃器および部品に関する政策変更を提唱してきた。全自動の銃器(いわゆるマシンガン)、銃身の短いライフル銃およびショットガンは、1934年以来厳しい規制の対象になっている。全自動銃器は、1986年5月19日時点で合法的に所有され財務長官に登録されていたもの以外、それ以降の個人による所有が禁じられている。近年では「サタデーナイト・スペシャル」(安価で小型の拳銃と大まかに定義されている)や攻撃用武器、弾丸が8発以上入る弾薬装填装置および特定の弾薬が規制活動の対象になっている。

一方、銃規制反対論者は、具体的な規制形態については立場が異なっているものの、銃規制法には意図された効果を達成していないという見方ではおおむね一致している。彼らは、禁酒法時代に酒類の販売と使用を止めることができなかったのと同様に、いわゆる危険人物が武器を取得するのを防ぐのは連邦法とその執行をもってしても困難だと主張している。そして、より厳しい連邦銃器規制制度は法を順守する市民にとって不都合であり、銃規制当局のフラストレーションが高じて銃禁止の拡大を招き、ひいては市民の権利や安全を侵害する危険性があると見ている。他国の凶悪犯罪率の低さは銃規制とは無関係で、さまざまな文化的違いによるものだと主張する者もいる。

銃規制反対派は、民間人の銃器所有の正当な目的は狩猟や射撃などの娯楽のみであるという前提を受け入れていない。彼らは、市民が生命と財産を守るための実効的手段を常に必要としていると主張し、銃器所有が犯罪率低下につながることを示していると考える調査結果を指摘している。米国の法執行および刑事司法制度は、あらゆる場面で市民の安全を守る十分な措置を提供する能力を有していることを実証していない、というのが彼らの見方だ。さらに銃規制反対派の中には、憲法修正第2条は暴政から身を守るために銃器を所有する権利を含んでいるとし、反対意見を抑圧し非合法な政治権力を確保するために銃器制限を使用している諸外国の事例を指摘する者もいる。

銃規制論議は白熱している。銃規制支持者にとって反対派は、時代錯誤か憲法修正第2条を誤って解釈しているか、または犯罪や暴力に関する問題意識に欠けているかのいずれかである。銃規制反対派から見れば支持派は、規制の力で社会問題が解決できるという甘い認識を持っており、イデオロギー上または社会的な理由、あるいは銃器や熱烈な銃愛好家に対する理不尽な敵意にかられて米国国民から銃器を奪おうと躍起になっているにすぎない。

 

- CRS Report for Congress on Gun Control Legislation, updated April 2007 -
 
 
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